用語解説 か行
この用語解説集は、当協会の発行する医業経営情報誌「機関誌JAHMC(ジャーマック)」でこれまでに掲載された「用語解説」の記事をデータベース化したものです。
【注意】掲載内容については、発行当時の情報に基づいた内容となりますので、現在の状況と異なるものがありますことをご了承ください。
かかりつけ医の制度整備(2023年01月号掲載)
かかりつけ医の制度整備に関する議論が始まった。政府の全世代型社会保障構築会議は2022年11月11日、医療提供体制に関する議論の一環として、かかりつけ医機能を強化するための制度整備は不可欠とする「医療・介護制度の改革」検討チームの報告を受けた。
検討チームによると、かかりつけ医機能とは「身近な地域における日常的な医療の提供や健康管理に関する相談等を行う」機能。具体的には休日・夜間の急患対応、他の医療機関への紹介・逆紹介、在宅医療、介護施設との連携などを指す。これらの機能を複数の医療機関が緊密に連絡して実現することも考えられるとしているが、仕組みとしては医療機関、患者がそれぞれ手挙げ方式で決める。
これに対して日本医師会は個別の医療機関ではなく、他の医療機関と連携したネットワークで対応することを前提として、現行の「医療機能情報制度」を改めて、国民に対しかかりつけ医機能をわかりやすく示すことを、政府に要請している。日本病院会も同様に現行制度の見直しを求めている。
一方、健康保険組合連合会は、かかりつけ医は「強制や割り当てではなく国民・患者の選択が前提」として、国民・患者が任意でかかりつけ医1人を登録する仕組みを提案している。