用語解説 た行
この用語解説集は、当協会の発行する医業経営情報誌「機関誌JAHMC(ジャーマック)」でこれまでに掲載された「用語解説」の記事をデータベース化したものです。
【注意】掲載内容については、発行当時の情報に基づいた内容となりますので、現在の状況と異なるものがありますことをご了承ください。
チーム医療(2010年04月号掲載)
チーム医療とは、「医療に従事する多種多様なスタッフが、各々の高い専門性を前提に、目的と情報を共有し、業務を分担しつつも互いに連携・補完し合い、患者の状況に的確に対応した医療を提供すること」と一般的に理解されている。
チーム医療がもたらす具体的な効果としては、①疾病の早期発見・回復促進・重症化予防など医療・生活の質の向上、②医療の効率性の向上による医療従事者の負担の軽減、③医療の標準化・組織化を通じた医療安全の向上、等が期待される。
チーム医療を推進するためには、①各医療スタッフの専門性の向上、②各医療スタッフの役割の拡大、③医療スタッフ間の連携・補完の推進、といった方向を基本として、関係者がそれぞれの立場で様々な取り組みを進めていく必要がある。
わが国の医療のあり方を変えていくためには、医療現場におけるチーム医療の推進のほか、医療機関間の役割分担・連携の推進、必要な医療スタッフの確保、総合医を含む専門医制度の確立、さらには医療と介護の連携等といった方向での努力も併せて重ねていくことが不可欠である。??以上、厚生労働省・チーム医療検討会資料「論点①チーム医療の推進に関する基本的な考え方について(素案)」から引用。
2010年度診療報酬改定では、入院料への栄養サポートチーム加算(週1回、200点)、呼吸ケアチーム加算(週1回、150点)を新設、チーム医療の診療報酬上の位置づけも明確にした。