用語解説 た行
この用語解説集は、当協会の発行する医業経営情報誌「機関誌JAHMC(ジャーマック)」でこれまでに掲載された「用語解説」の記事をデータベース化したものです。
【注意】掲載内容については、発行当時の情報に基づいた内容となりますので、現在の状況と異なるものがありますことをご了承ください。
データヘルス計画(2014年11月号掲載)
健康保険組合などの保険者が、健診・レセプト情報の分析を基に実施する健康増進のための事業計画。2013年6月に閣議決定した「日本再興戦略」に基づき2015年度から実施する。すべての保険者は2014年度中に計画を策定し、3年計画でPDCAサイクルに基づく事業を実施することになっている。
各保険者は事業計画策定に際し、特定健康診査の結果や診療報酬明細書(レセプト)などの健康医療情報を活用して、加入者の健康課題を把握する。これは、2006年度から本格化したレプトの電子化や、2008年度から開始した特定健康診査・特定保健指導により、健康・医療情報が電子データとして保険者に蓄積されてきたことによる。
事業内容は、①加入者に自らの生活習慣等の問題点を発見させ、その改善を促す(例:健診結果・生活習慣等の自己管理ができるツールの提供)、②生活習慣病の発症を予防するための特定保健指導等、③生活習慣病の症状の進展および合併症の発症を抑えるための重症化予防(例:糖尿病の重症化予防事業)、④その他、健康・医療情報を活用した取り組みなど。健保連は現在、50の健保組合でモデル計画を策定している。
データヘルス計画は、こうした保健事業を普及させることによって、加入者の健康の保持増進ばかりでなく、医療費の伸びを抑える効果も狙っている。併せて、ヘルスケア事業をはじめとした周辺産業の活性化も意図している。