用語解説 さ行
この用語解説集は、当協会の発行する医業経営情報誌「機関誌JAHMC(ジャーマック)」でこれまでに掲載された「用語解説」の記事をデータベース化したものです。
【注意】掲載内容については、発行当時の情報に基づいた内容となりますので、現在の状況と異なるものがありますことをご了承ください。
主治医機能(2014年06月号掲載)
今春(2014年度)の診療報酬改定で創設したもので、評価項目は「地域包括診療料」(1,503点、月1回)と「地域包括診療加算」(20点、1回につき)の2つ。200床未満の病院または診療所が届け出をすることによって算定できる。
高血圧症、糖尿病、脂質異常症、認知症の2つ以上(疑いは除く)を有する患者を対象に、患者の同意を得て継続的かつ全人的な医療を提供する。診療内容は、一元的な服薬管理、健康管理、介護保険の相談、24時間対応などとし、院内処方を原則としている。
「地域包括診療料」は、診療所の場合、時間外対応加算1の算定、常勤医師3名以上、在宅療養支援診療所であることのすべてを満たすことを要件とする。病院の場合、2次救急指定病院または救急告示病院、地域包括ケア入院料または地域包括ケア入院医療管理料を算定、在宅療養支援病院のすべてを満たすことが必要。
「地域包括診療加算」を算定できるのは診療所のみで、時間外対応加算1または2を算定、常勤医師が3名以上、在宅療養支援診療所のいずれかを満たす必要がある。
「地域包括診療料」や「地域包括診療加算」を算定する病院や診療所がどれだけ増えるかは、将来の総合診療専門医制度とも絡んでくるとみられるため、注目されている。