用語解説 か行
この用語解説集は、当協会の発行する医業経営情報誌「機関誌JAHMC(ジャーマック)」でこれまでに掲載された「用語解説」の記事をデータベース化したものです。
【注意】掲載内容については、発行当時の情報に基づいた内容となりますので、現在の状況と異なるものがありますことをご了承ください。
介護キャリア段位制度(2014年07月号掲載)
政府の新成長戦略の一環として、2010年度に打ち出された制度。成長分野における新しい職業能力を評価する仕組みで、介護分野では2013年1月に正式に導入した、シルバーサービス振興会を認定団体とする。
段位の評価は「わかる」「できる」で評価し、エントリー(初歩)レベルからプロフェッショナル・レベルまで7段階を設けている。
「わかる」とは、原則として介護福祉士養成課程、介護初任者研修等の講義等を修了したことで評価するもので、知識水準をみる。「できる」は介護サービス事業所や施設で、一定の要件を満たしたアセッサー(評価者)が、介護員の日頃の仕事の様子や業務の記録などを見て評価する。
段位の1~4のレベルは次のように「わかる(知識)」の評価基準を満たしている必要がある。
レベル1 介護職員初任者研修修了
レベル2 レベル1と同様
レベル3 介護福祉士養成講座または実務者研修修了
レベル4 介護福祉士であること(国家試験合格)
レベル4の段位者はチーム内でのリーダーシップを担い、部下に対する指示・指導を行う。このレベルから上は「アセッサー」になれる。その上のレベルは、 ▷多様な生活障害をもつ利用者への質の高い介護の実践▷介護技術の指導や職種間連携のキーパーソンとなり、チームケアの改善をする―段階を経て、その分野を代表するトッププロフェッショナル(レベル7)に達する。
この制度の特色は、既存の国家資格制度や研修制度の関係を考慮しながら、実戦的スキルの向上を目指しているところにある。実戦的スキルの評価基準の作成に当たっては、現場で働く介護スタッフも加えて、現場感覚を反映するようにしている。
この評価方法はいずれ、給与の評価にも反映されると考えられる。