用語解説 か行
この用語解説集は、当協会の発行する医業経営情報誌「機関誌JAHMC(ジャーマック)」でこれまでに掲載された「用語解説」の記事をデータベース化したものです。
【注意】掲載内容については、発行当時の情報に基づいた内容となりますので、現在の状況と異なるものがありますことをご了承ください。
公立病院改革新ガイドライン(2016年06月号掲載)
総務省は2007 年に策定した公立病院改革ガイドラインを改めた新たなガイドラインを3 月31 日に公表した。
これに基づき、公立病院を運営する自治体は2015 ~ 2020 年度に「公立病院改革プラン」を策定する。対象期
間は2020 年度までの5 年間。
改革の視点は、前ガイドラインの①経営効率化、②再編・ネットワーク化、③経営形態の見直し、に④地域医
療構想を踏まえた役割の明確化、を加えた。地域において必要な医療提供体制を確保することは、公立病院改革
の目的と共通するとの考えに立ち、公立病院改革を地域医療構想と整合性を維持して実施する方針を示した。
公立病院に期待される役割としては、①山間へき地・離島など民間医療機関の立地が困難な過疎地帯における
一般医療の提供、②救急・小児・周産期・災害・精神などの不採算・特殊部門に関わる医療の提供、③県立がん
センター、県立循環器病センター等、地域の民間医療機関では限界のある高度・先進医療の提供、④研修の実施
等を含む広域的な医師派遣の拠点、を挙げている。
新ガイドラインは、医療機能に関する数値目標の設定を求めており、その項目として救急患者数、手術件数、
臨床研修の受入件数、医師派遣等件数、紹介率、逆紹介率、訪問診療・看護件数、在宅復帰率、分娩件数などを
挙げている。