用語解説 さ行
この用語解説集は、当協会の発行する医業経営情報誌「機関誌JAHMC(ジャーマック)」でこれまでに掲載された「用語解説」の記事をデータベース化したものです。
【注意】掲載内容については、発行当時の情報に基づいた内容となりますので、現在の状況と異なるものがありますことをご了承ください。
参加型社会保障(2010年10月号掲載)
平成22年版厚生労働白書で提唱した社会保障の新しい考え方で、従来の「消費型・保護型社会保障」に対比して使っている。
その意味は「本人の能力を最大限に引き出し、労働市場、地域社会や家庭への参加を促すことを目的とする」というもので、具体的には、①いきいきと働く(働き手を増やす)、②地域で暮らし続ける、③格差・貧困を少なくする、④質の高いサービスを利用することを目的とする。
従来の社会保障は「保護すべきニーズを満たすことに主眼が置かれ、サービスを消費するだけに終わってしまい、それだけでは何も生み出さない」との反省から、労働市場や社会活動への積極的な参加を呼びかける「参加型社会保障(positive welfare)」を打ち出した。医療機関の役割分担と連携による早期の社会復帰や、中学校区などで在宅医療・福祉サービスを整備することなどをうたっている。