用語解説 さ行
この用語解説集は、当協会の発行する医業経営情報誌「機関誌JAHMC(ジャーマック)」でこれまでに掲載された「用語解説」の記事をデータベース化したものです。
【注意】掲載内容については、発行当時の情報に基づいた内容となりますので、現在の状況と異なるものがありますことをご了承ください。
受診時トリアージ(2008年11月号掲載)
消防署が119番で救急車の出動要請を受けた際に、病気の症状やけがの程度などを判断して、出動態勢を決める方法。救急出動が急増して、本当に救急出動が必要な重症事例に対処できない恐れが出てきたために、その対策として導入が検討されてきた。
横浜市は10月1日から、全国に先駆けて「受信時トリアージ」を実施。その方法は、119番対応の司令員が通報者に質問しながら状況(データ)をPCに入力、生命危険率を瞬時に表示する。生命にかかわると判断されれば、受信中でも即出動。軽症の場合は、従来より少ない2名で対応。搬送の必要なしと判断した場合は、そのまま医師などの電話相談に切り替える。このような方法でタクシー代わりのような安易な救急車利用を排除する。
ちなみに、救急要請のうち6割は軽傷者とされており、タクシー代わりに救急車を呼ぶ例が後を絶たず、これまでにいく度も問題にされてきた。
受信時トリアージは、総務省消防庁でも導入を検討しており、10月から11月にかけ、札幌、仙台、川崎、京都の4市で実証実験が行われる。