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用語解説 か行

この用語解説集は、当協会の発行する医業経営情報誌「機関誌JAHMC(ジャーマック)」でこれまでに掲載された「用語解説」の記事をデータベース化したものです。
【注意】掲載内容については、発行当時の情報に基づいた内容となりますので、現在の状況と異なるものがありますことをご了承ください。

混合介護(2017年07月号掲載)

 介護の保険内サービスと保険外サービスを組み合わせ、同時に提供すること。介護保険の給付には上限が設け
られており、上限を超えると利用者の負担となる。利用者の食事の支度に合わせ同居家族の食事を用意したり、
介護職員(ヘルパー)を指名した場合などは、保険給付外のサービスとなり、利用者がサービス料を自己負担する。
 このような混合介護は、2000 年度に介護保険を創設した当初から認められていたが、実際にはほとんど利用
されていなかった。その理由は、保険内と保険外のサービス内容の区分が明確でないことや、介護支援専門員(ケ
アマネジャー)が手間をかけて介護プランを組んでも収入増にならないという事情もあった。ここへ来て再び混
合介護が注目されるようになったのは、介護費が当初(2000 年度)の3.6 兆円から10.4 兆円(2015 年度)
へ膨張し、今後も急速に増大することに対処する必要と、財源が窮屈な中で介護事業所の収益を確保していくた
めには、保険外サービスに依存せざるを得ない事情があるとみられる。
 政府は2016 年6 月の「日本再興戦略2016」で、介護分野での保険外サービスの創出・育成を求めており、
また公正取引委員会は同年9 月「混合介護の弾力化」を求める報告書をまとめている。こうした提言に先立ち、
経済産業、農林水産、厚生労働の3 省は2016 年、地域包括ケアシステム構築に向けた公的保険外サービスの
参考事例集を公表し、混合介護の推進を促している。

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