用語解説 さ行
この用語解説集は、当協会の発行する医業経営情報誌「機関誌JAHMC(ジャーマック)」でこれまでに掲載された「用語解説」の記事をデータベース化したものです。
【注意】掲載内容については、発行当時の情報に基づいた内容となりますので、現在の状況と異なるものがありますことをご了承ください。
社会保障国民会議最終報告書(2008年12月号掲載)
社会保障国民会議は11月4日、最終報告書を取りまとめた。わが国の高齢化のピークとされる2025年の医療・介護費用推計を踏まえて、今後の改革に向けた課題を示したもので、政府は年内に工程表を作成して、現在とは異なる質の高いサービスを効率的に提供できる社会保障制度の実現を目指すこととしている。
改革実現に向けた課題としては、①サービス供給体制の計画的整備、②専門職種間の役割分担に関する制度の見直し、③診療報酬・介護報酬体系の見直し、④マンパワーの計画的養成・確保、⑤サービス提供者間・他職種間の連携ネットワークの構築、⑥サービスの質の評価?などを挙げている。
こうした改革を実現するに当たっては、基礎年金を社会保険方式とすると、消費税率換算で2015年に3.3~3.5%、2025年に6%の公費の追加負担が必要となる。税方式の場合は、2015年に6~11%、2025年には9~13%になる。2025年時点での医療・介護費に関する保険料負担は、現在との比較で対GDP比1.5~1.7%の引き上げが必要としており、安定財源の確保に向けて改革に真剣に取り組むよう求めている。
報告書はまた、国民に給付と負担をわかりやすく示すために、社会保障番号の検討も必要であることを指摘している。