用語解説 か行
この用語解説集は、当協会の発行する医業経営情報誌「機関誌JAHMC(ジャーマック)」でこれまでに掲載された「用語解説」の記事をデータベース化したものです。
【注意】掲載内容については、発行当時の情報に基づいた内容となりますので、現在の状況と異なるものがありますことをご了承ください。
高度医療評価制度(2008年05月号掲載)
薬事法の承認が得られていない医薬品や医療機器を用いる医療技術でも保険診療との併用を認める制度。2006年10月から実施している「先進医療」の一類型とし、本年4月から申請受付を開始。
高度医療を実施するためには、医療機関の実施体制と医療技術の内容の2つの要件が求められる。実施体制については、緊急時の対応や安全対策などに特定機能病院と同等の体制が求められ、倫理審査委員会の設置など「臨床研究に関する倫理指針」に対応した実施体制も必要となる。
対象となる医療機関は大学病院の本院や都道府県のがんセンターなど、旧高度先進医療で特定承認保険医療機関として承認されていた150施設程度を、厚生労働省は想定している。
医療技術の内容については、国内の使用頻度や有用性を示す文献があるなど、有効性・安全性が科学的に証明されている医療技術であることを要件としている。
申請を希望する医療機関は、院内の倫理委員会で承認を受けたうえで、厚労省に申請する。審査は新設の「高度医療評価会議」が行う。審査期間は受付から3ヵ月間。
この制度は、先進医療の「薬事法承認」を解除するよう求めた規制改革会議の第2次答申を受けて、厚労省が提案したもので、本年1月31日の「臨床的な使用確認試験に関する検討会」で了承された。