用語解説 か行
この用語解説集は、当協会の発行する医業経営情報誌「機関誌JAHMC(ジャーマック)」でこれまでに掲載された「用語解説」の記事をデータベース化したものです。
【注意】掲載内容については、発行当時の情報に基づいた内容となりますので、現在の状況と異なるものがありますことをご了承ください。
高齢者専用賃貸住宅(高専賃)(2009年12月号掲載)
国土交通省が2005年12月に制度化した高齢者用住宅の1つ。介護療養病床、老人保健施設、特別養護老人ホームの介護3施設が充実してきたのに比して、一般高齢者用の住宅が極端に不足していることから、ここ数年、注目されるようになった。
国交省が制度化した高齢者用住宅は「高齢者円滑入居賃貸住宅」「シルバーハウジング」「高齢者向け優良賃貸住宅」に分けられる。高齢者専用賃貸住宅は「高齢者円滑入居賃貸住宅」のうち「もっぱら高齢者を賃貸人とする賃貸住宅」と区分されている。
高専賃はハードの基準が設けられておらず、登録制になっているため参入が容易で、高齢者住宅の中でも急速に数が増えており、2009年3月現在1,200件を数える。
近年の医療介護政策が急性期の入院医療から長期療養施設へ、さらには在宅医療・介護へと比重を移している過程で、高専賃は「介護」の場としても注目されており、そのため2007年5月から、一定の要件を満たす高専賃は、医療法人の附帯業務に追加され、医療法人による設置、運営が認められるようになった。
高齢者の居住形態には、他に有料老人ホームや厚生労働省管轄のケアハウス、グループホームなどもあり、民主党政権下で、療養病床からこれらホームを含めた高齢者住宅、療養施設の増床が検討されている。