用語解説 0-9
この用語解説集は、当協会の発行する医業経営情報誌「機関誌JAHMC(ジャーマック)」でこれまでに掲載された「用語解説」の記事をデータベース化したものです。
【注意】掲載内容については、発行当時の情報に基づいた内容となりますので、現在の状況と異なるものがありますことをご了承ください。
2040 年度の医療・介護給付費(2018年07月号掲載)
政府は5 月21 日の経済財政諮問会議で「2040 年を見据えた社会保障の将来見通し」を発表した。
社会保障費には、医療・介護給付費ほか、年金、子育てなどの費用が含まれるが、医療・介護給付費に限ると、地域医療構想や介護保険事業計画などの施策を反映した「計画ベース」で92.5 ~ 94.3 兆円と、現在の1.9倍に膨らむ。これはGDP(国内総生産)対比で11.7 ~ 11.9%に相当する。
この「計画ベース」に対し、現状の年齢別受療率・利用率を基に将来の患者数や利用者数を機械的に計算した「現状投影」の見通しも明らかにしている。計画ベースと現状投影を比較すると、計画ベースでは医療は医療費適正化などの影響で1.6 兆円少なく、介護はサービス基盤の充実等により1.2 兆円増加する。医療、介護を合わせると、計画ベースでは現状投影よりも0.3 ~ 0.4 兆円減る見通しとなっている。社会保障給付費全体は188.2 ~ 190.0 兆円と現在の1.6 倍に増加すると推計している。
なお、医療・介護給付費は政府の財政支援の額であり、利用者負担分は含まれていない。