用語解説 A-Z
この用語解説集は、当協会の発行する医業経営情報誌「機関誌JAHMC(ジャーマック)」でこれまでに掲載された「用語解説」の記事をデータベース化したものです。
【注意】掲載内容については、発行当時の情報に基づいた内容となりますので、現在の状況と異なるものがありますことをご了承ください。
DPC調査(2007年11月号掲載)
DPC対象病院とDPC準備病院はレセプトデータのほかに、退院患者の診療実績に基づくデータの提出を求められる。これらの提出データは診療報酬の改定に際して、診断群分類や点数設定の見直しに利用される。
提出するデータは様式1、Eファイル、Fファイル、Dファイルなどと呼ばれるもので、様式1は主に診療情報を、D、E、Fファイルは主に診療報酬明細書からの情報を記載する。
様式1は診療録情報で、患者の入退院情報や診断、手術などの情報を患者ごとに記載する。この情報と後述のEファイル、Fファイルをつき合わせて分析し、DPCの信頼度を高めるデータとして利用する。
Eファイルは診療行為ごとの点数計、薬剤点数計、材料点数計を記録、その合計(手技料+薬剤費+材料費)は、出来高請求時の点数に一致する。
FファイルはEファイルの診療行為の明細を記録するもので、薬剤料については原価×使用量、材料費については、購入価または公示価×数量、といった形で示される。
Dファイルは医療費の包括部分を診療区分別に出来高換算で整理したもので、包括評価でありながら、その中身がわかる仕組みにしてある。
これらのファイルは、例えばEファイルとFファイルでは、データ識別番号、入院年月日(西暦)、データ区分、順序番号を共通にしており、系統的に分析できるようにしてあり、医療情報の標準化、透明化に役立てている。