用語解説 A-Z
この用語解説集は、当協会の発行する医業経営情報誌「機関誌JAHMC(ジャーマック)」でこれまでに掲載された「用語解説」の記事をデータベース化したものです。
【注意】掲載内容については、発行当時の情報に基づいた内容となりますので、現在の状況と異なるものがありますことをご了承ください。
PHR(2016年01月号掲載)
Personal Health Records の略。英米などではEHR(Electronic Health Records)と呼ばれる。PHR は、個人が生涯にわたる健康・医療・介護情報を時系列的に管理・活用することを目的とするもので、ICT技術を用いて電子化・ネットワーク化することを目指している。現在では健診、医療、介護などバラバラに管理されている情報を一元的に管理・利用できるので、個人の健康管理に役立つばかりでなく、医療の質の向上、医療費の節減に効果を発揮することが期待される。
総務省と厚生労働省は2015 年11 月13 日、クラウド時代の医療ICT の在り方に関する検討会の報告書を発表している。それによると、PHR を電子化する事例として、①母子手帳と学校の健診情報の一元管理、②市区町村や職場での健診・検診情報およびバイタルデータ、生活関連情報の一元管理、③生活習慣病の疾病管理手帳、④介護予防手帳、⑤病診連携、医療介護連携――の5 点を提示している。
こうした政府の動きとは別に、PHR 普及を目的に一般社団法人PHR 協会(東京・渋谷区)が2013 年11 月に発足、PHR に関する情報提供や講演会、見学会などを開いている。